医療法人財団 慈強会 松山リハビリテーション病院

高次脳機能障害支援室

当院の支援アプロ-チ

回復期リハビリテーション

高次脳機能障害に対するリハビリテーションでは、まずその方の症状を正確に把握する事が大切です。

検査を行なう事で、障害されている能力だけでなく、障害されていない能力を把握することが出来ます。それを元にして、本人や家族に今起きていることを理解してもらい、苦手な分野を克服したり、得意な分野で補ったりする、リハビリテーションの方針を決定する事が出来ます。

回復期は、改善がより期待される時期と言われており、積極的に運動障害や高次脳機能障害に対する機能回復を促していくことが大事になります。

リハビリテーションの方法は大きく3つに分けられます。

1. 障害されている能力自体を訓練で向上させていく「機能訓練」
例)神経衰弱などの記憶訓練
書取りなどの一つの物事に集中し続ける訓練

2. 保たれている能力を有効に活用する技術を身につける、「代償手段獲得訓練」
例)日記やメモで、記憶力の低下を補う練習
日程表やアラームなどで時間を管理、利用する練習

3. 周囲の人との関わり方や、ご自宅の環境を変えることで生活しやすい状況を提供する、「環境への働きかけ」
例)自分の部屋に目印を付ける。
何かを説明するときは、混乱を避けるために、周りの人が対応を統一しておく。
以上の3つです。

これらの関わり方は、それぞれが補い合って成り立っていますので、どれかが欠けても不完全になります。高次脳機能障害を発症されてからの期間、個人の能力、性格、置かれている状況、症状の経過などで、配分が変わっていきます。

例)
・入院当初は機能訓練を中心に行い、徐々に代償手段の訓練や環境調整を中心に行う訓練へ移行していくケース。
・発症されてから期間が長い為、機能訓練よりは代償手段の訓練を中心に行って、困っていることに直接介入するケース。

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